記念館について

記念館の概要

記念館の概要 記念館の概要

俳人松尾芭蕉は元禄二年(1689)『おくのほそ道』行脚の途上、出羽国山寺を訪れ、名句「閑さや岩にしみ入蝉の声」を詠みました。その芭蕉の名を冠する当記念館は、平成元年に芭蕉『おくのほそ道』行脚三百年を記念して、山形市市制施行百周年の記念事業によって建設されました。
展示室は外観が蔵造り、室内が和風の空間として設計、松尾芭蕉の遺墨や『おくのほそ道』関連資料、蕉門の墨蹟などを中心に展示しております。また、茶室としての機能も備えた研修室は京都の北山杉を主な材料とした数寄屋造りで、格調高い純和風造りです。
当記念館の敷地は宝珠山立石寺を一望できる高台に位置し、季節ごとに美しい魅力を見せる山寺を借景としています。春は桜と新緑、夏の緑深い木々、秋の紅葉、冬の水墨画を彷彿とさせる雪景色。自然と調和した山寺芭蕉記念館で芭蕉の偉業と歩みを振り返るひと時をお過ごしください。

収蔵品

収蔵品

洒堂宛芭蕉書簡:画像
2023年04月09日

洒堂宛芭蕉書簡

洒堂宛芭蕉書簡  松尾芭蕉 筆  芭蕉が門人の洒堂に宛てた手紙です。洒堂への忠告などが書かれています。洒堂は近江国の膳所(現在の滋賀県大津市)の医者でした。洒堂は大坂(現大阪市)に移り、俳諧師を名乗り ...more

「幻住庵記」草稿断簡:画像
2023年04月09日

「幻住庵記」草稿断簡

「幻住庵記」草稿断簡  松尾芭蕉 筆  『おくのほそ道』の旅を終えた芭蕉は、元禄3年(1690)4月6日から7月23日までの間、近江国の国分山の幻住庵に滞在します。その幻住庵滞在中の俳文が幻住庵記で、 ...more

芭蕉翁絵詞伝:画像
2023年04月09日

芭蕉翁絵詞伝

 多賀城碑前の芭蕉と曽良 『芭蕉翁絵詞伝』蝶夢 著・狩野正栄 原画より元禄2年(1689)「おくのほそ道」行脚で多賀城碑を訪れた芭蕉と曽良。今日は多賀城碑として知られる古碑を芭蕉は歌枕の“ ...more

収蔵品の画像のご利用について ホームページ上に掲載されている収蔵品の画像の無断転用はご遠慮ください。
ご利用についてのお問い合わせは:電話 023-695-2221(山寺芭蕉記念館)

刊行物紹介

俳画の美と歴史

俳画の美と歴史

600円(税込) 平成26年企画展
B5判 51ページ
頴原退蔵・尾形仂コレクション

頴原退蔵・尾形仂コレクション

700円(税込) 平成25年企画展
B5判 65ページ
高山良策展

高山良策展

500円(税込) 平成24年企画展
B5判 39ページ
動物大集合

動物大集合

350円(税込) 平成21年企画展
A判 27ページ

ボランティアガイドについて

ボランティアガイドのご利用案内

山寺芭蕉記念館ボランティアガイドが常設展示における皆さんの見学のお手伝いをします。(要予約・無料)
お問い合わせは:電話 023-695-2221(山寺芭蕉記念館)


ボランティア活動について

平成28年から研修をはじめ、翌年4月から展示室での解説活動を開始しました。現在約20名のボランティアが活動しています。

よくある質問

山寺芭蕉記念館にはどうやって行けばいいの?

利用案内・アクセスをご覧ください。山寺駅からの道順を写真付きでわかりやすくお知らせしています。

駐車場はありますか?

ご来館者用駐車場40台、観光バス用駐車場があります。EV用充電器設置しています。

車いすや子ども連れでも大丈夫ですか?

館内はバリアフリー対応となっております。 車いすの貸し出しや乳幼児のオムツ替えの際は受付にお声がけください。。

食事をするところはありますか?

記念館では呈茶(抹茶・菓子付き)を行っておりますが、お食事は提供しておりませ ん。

芭蕉が山寺を訪れたのはいつ頃ですか?

芭蕉は元禄2年(1689)「おくのほそ道」行脚の途上、山寺立石寺を訪れました。芭蕉と曽良が山寺に到着したのは7月13日(新暦)です。芭蕉は翌朝、次の目的地の大石田を目指し出発しました。

山寺芭蕉記念館から山寺(宝珠山立石寺)は見えますか?

俳聖松尾芭蕉が訪れ、名句「閑かさや巌にしみ入る蝉の声」を残した山寺…山寺芭蕉記念館から見える宝珠山立石寺の眺めは、やまがた景観物語N0.1のおすすめビューポイントです。

芭蕉が山寺で詠んだ蝉の句の蝉は何蝉だったのでしょうか?

松尾芭蕉が紀行文『おくのほそ道』の中で詠んだ山寺の句「閑さや岩にしみ入蝉の声」。
この句に詠まれたセミは何ゼミだったのか、セミの種類についての論争がありました。昭和2年に、歌人の齋藤茂吉(1882〜1953)がアブラゼミと主張したのに対し、評論家にしてドイツ文学者の小宮豊隆(1884〜1966)がニイニイゼミであると反論したものです。
その後、昭和5年7月初めの調査によって蝉を捕獲したところ、確認されるセミのほとんどはニイニイゼミで、アブラゼミはほんのわずかでした。その結果を知った茂吉は、自説を撤回したのでした。因みに、この自説修正には文学的解釈のとらえ直しも加味されていました。
芭蕉が山寺を訪れた7月13日頃はヒグラシも鳴くことがありますし、確定的なことは言えませんが、ニイニイゼミである可能性が高いと思われますが、芭蕉が聞いたセミの鳴き声が、何ゼミのものであったかは、永遠の謎とも言えるでしょう。

水琴窟ってなんですか?

水琴窟(すいきんくつ)は、日本庭園の装飾の一つで水滴により琴のような音を発生する仕掛けです。山寺芭蕉記念館芭蕉堂の入り口付近に水琴窟があります。

出典:フリー百科事典「ウィキペディア(wikipedia)」

構造としては底に小さな穴の開いた瓶が逆さに伏せた状態で土中に埋められており、底は水が溜まるように粘土などで固められています。上には一般的に手水鉢(ちょうずばち)が置かれておりそこから流れ落ちる水が瓶の穴を通して滴り落ちるようになっています。その時の音が瓶の中で反響し琴の音のような音となります。伝統的な水琴窟は茶室前の蹲踞(つくばい)に併設されることが多いです。
水が流れるとキロロン・キーン・・・・・と素敵な音を奏でます(~_~)